カードローンの在籍確認はなしにできる？審査に落ちる原因も解説！

カードローン審査の過程では、申込者が勤務先に在籍しているかを確認する「在籍確認」が行われます。在籍確認は、勤務先への電話によって行われることが多いですが、できれば勤務先への電話は避けてほしいのではないでしょうか？

そこで今回は、カードローンの在籍確認とはどのようなものなのかを中心に、在籍確認の方法や内容、審査に落ちる原因などについて解説していきます。

カードローンの在籍確認ってなに？

カードローンの在籍確認とは、申込書に記入した勤務先に、申込者が本当に勤務しているのかを確認することです。銀行や消費者金融業者は、申込者の返済能力を適正に見極めるために、安定した収入を得ているかどうかを確かめなければなりません。

在籍確認をすることで、勤務先を偽って記入したり、退職済の会社を記入したりしていても見抜くことが可能になります。

カードローンの在籍確認は電話のみ？

銀行においては、カードローンの在籍確認を電話で行うことが多いです。消費者金融業者においては、勤務先の休業日や営業時間外に申込みがあった場合、電話連絡以外で在籍確認を行う場合があります。

通常は電話による在籍確認を行っていても、所定の書類を提出することで在籍確認とみなしてもらえるケースがあります。急いで資金調達をしたいなどの事情がある場合は、申し込み時にカードローン会社に相談してみるとよいでしょう。

在籍確認のために必要な書類

電話による在籍確認を行わない場合、以下のような書類の提出を求められます。

• 健康保険証（勤務先名が記載されているもの）
• 給与明細や源泉徴収票（最新もの）
• 社員証（写真付き）の写し
• 雇用契約書
• 勤務先の在籍証明書　など

健康保険証に、勤務先名の記載があるかどうかが重要です。なお、消費者金融業者によって対応可能な書類が異なりますので、確認のうえ準備しましょう。

カードローンで在籍確認されるタイミング

カードローンを申込むと、まずは仮審査を受けます。具体的には、申込内容を点数化して合計するスコアリングや、個人信用情報機関への照会などです。

仮審査を通過すると本審査に入り、申込内容や提出書類の照合を経て、在籍確認が行われます。

在籍確認が行われる時間帯

在籍確認は、早いとカードローンを申込んだその日のうちに行われます。9時から21時の時間帯に行われることが多く、在籍確認の電話もその間に行われます。

申込んだ時間帯が営業時間外の場合は、翌営業日以降の日中になるため、「本日中にお金を借りたい」という場合は、在籍確認を当日中に行えるように、早い時間帯に申込みを済ませると良いでしょう。

カードローンの在籍確認で話される内容

在籍確認の電話によって、カードローンを申込んだことが勤務先の同僚にバレないか心配な人は多いでしょう。また、どのような内容の電話がかかってくるのかも気になりますよね。ここからは、在籍確認の具体的な内容について解説します。

プライバシーに配慮してくれる

カードローンの在籍確認の電話は、申込者のプライバシーを十分に配慮して行われます。そのため、担当者は個人名を名乗り、在籍確認の電話をすることが多いです。

たとえば、「〇〇（担当者）と申しますが、△△さん（申込者）はいらっしゃいますか。」といったような内容です。銀行や消費者金融業者サイドも、申込者が在籍確認に不安を感じていることは理解しているといえます。

本人が電話に出なくても在籍確認はできる

在籍確認の電話がかかってきた際に、必ずしも在席中とは限りません。外出していたり会議中だったりすることもあるでしょう。しかし、本人が電話に直接出られなくても、電話に出た人から次のような返答が得られれば在籍確認が取れたとみなされます。

• △△（申込者）はただいま席を外しております
• △△は本日休暇をいただいております
• △△は外出中です　など

在籍確認なしのカードローンはある？

基本的には、審査時に在籍確認を行わないカードローンは「ない」と考えておきましょう。在籍確認は、申込者の「返済能力」を図るうえで大切な審査の一部であるからです。

ただ、在籍確認の方法は職場への電話連絡だけではなく、必要書類の提出という方法もあります。そのため、「在籍確認は行うが勤務先への電話連絡はしない」というカードローンもあります。

在籍確認で審査落ちする原因

在籍確認は、「申込者が本当にその勤務先で働いているか」を確認するためのものです。そのため、在籍確認の結果、審査落ちとなってしまう原因としては以下のことが考えられます。

• 在籍確認ができなかった
• 必要書類が提出されなかった

いずれも、本当にその勤務先で働いているかがわからないので、返済能力の有無を判断することができず審査落ちとなってしまうケースです。

在籍確認ができなかった

銀行や消費者金融の担当者が勤務先に電話をした際に、「△△という従業員はいません」、または「もう退職しています」といった返答を受けると、その勤務先では働いていないと判断されます。

派遣社員がカードローンを申込んだ場合は、在籍確認の電話は派遣元にかかってくることが多いです。電話に出やすいからという理由で派遣先を申告すると、派遣元の従業員に「そのような人はいない」と伝えられてしまう可能性があります。

また、勤務先がチェーン店の場合に本店の連絡先を申告してしまうと、在籍確認がスムーズにとれないケースがあるため注意しましょう。

必要書類が提出されなかった

指定された必要書類の提出で在籍確認を行う場合、書類に不備がない状態にして提出する必要があります。しかし、給与明細や源泉徴収票などを紛失してしまった、健康保険証が見当たらないといった理由で提出できないと、スムーズに在籍確認ができなくなってしまいます。

源泉徴収票を受け取ったら、しっかりと保管をしておきましょう。万一、源泉徴収票を紛失した場合は、勤務先の担当者に再発行を依頼することができます。

カードローンの在籍確認は電話以外の場合もある

在籍確認は、カードローン申込者の返済能力を適正に見極めるために行われます。在籍確認の方法は電話が多いですが、所定の書類の提出で済む場合もあります。心配な場合は、あらかじめ申込先のローン会社や銀行に相談しておくとよいでしょう。

監修者

中村 奈津紀

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
岐阜県出身。10年以上の金融機関勤務経験を経て2021年5月独立。金融機関在職中の2019年3月、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。2020年12月、宅地建物取引士試験に合格。