1級ファイナンシャル・プランニング技能士
岐阜県出身。10年以上の金融機関勤務経験を経て2021年5月独立。金融機関在職中の2019年3月、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。2020年12月、宅地建物取引士試験に合格。
カードローンの限度額がいっぱいなら引き上げられる?増額審査時に見られるポイントも解説
カードローンは、限度額の範囲内で何度でも利用できます。まとまった出費に備えて、できれば限度額を増やしたいと思う人もいるのではないでしょうか。
カードローンの限度額は、契約後であっても引き上げることは可能ですが、希望どおりに増額ができるとは限りません。
この記事は、カードローンの限度額を増額したいと思っている人に向けて、カードローンの限度額の決め方や増額手続きの流れについて解説していきます。
カードローンの限度額と決め方
カードローンの限度額とは、カードローンを最大いくらまで利用できるかの枠のことです。カードローンの限度額は、商品によって異なります。ここからは、限度額の決め方について、詳しく解説します。
カードローンの限度額とは?
カードローンの商品説明には、「1万円から500万円まで」のような限度額が記載されています。ここで言う「限度額」は、あくまで商品として設定された最低額と最高額です。
利用者ごとの限度額はカードローン会社の個別審査によって決まります。そのため、すべての人の上限が500万円までというわけではありません。
利用者ごとの限度額の決め方はどうなっている?
カードローンの限度額は利用者ごとに設定されます。審査では、返済能力の有無を多方面からチェックされます。それでは、利用者単位の限度額はどのように決められるのかを具体的に見ていきましょう。
総量規制の範囲内
総量規制とは、「融資を受けられる金額は年収の3分の1まで」というルールです。過剰な借入によって利用者が多重債務などにならないようにする目的で定められています。総量規制の対象になっている場合、年収600万円の人であれば、200万円までしか借入ができません。
銀行などの金融機関は貸金業法の対象外ですが、多くの金融機関では総量規制に準じた独自のルールを設けています。申込者が過剰な借入れをしていないかを、審査の過程で慎重にチェックしています。
安定した仕事に就いているか
ローンの審査では、利用者の返済能力がチェックされます。長期間、正規雇用の仕事に就いている人は、収入が安定していて返済能力があるとみなされます。
ただし、勤続年数も含めて審査対象となるため、転職直後の人は注意が必要です。近々、退職を考えている場合は、しばらくローンの審査に通過することが難しいことを念頭に置いておきましょう。
他社での借入状況や信用情報
申し込みをしたカードローン会社以外での借入や、過去の返済状況もカードローンの審査では重要な項目です。他社からの借入などの履歴は信用情報機関に登録され、カードローン会社が参照できます。
もし、借入の履歴に返済の遅延などのトラブルがあれば、審査に通りにくくなったり、限度額が低く設定されたりします。
限度額は契約後に引き上げられる
カードローンの利用開始後に、限度額を増やしたくなる人もいるでしょう。カードローンの契約後でも、審査に通過すれば限度額は引き上げられます。
カードローンの限度額を引き上げるために必要な書類
カードローンの限度額を引き上げる際、希望する金額によっては収入証明書が必要となることがあります。収入証明書が必要となるのは、主に次のようなケースです。
- 増額後の限度額が50万円を超える場合
- 増額後の限度額と他の借入の合計が100万円を超える場合
収入証明書として提出できる書類はカードローン会社ごとに決められています。主に以下のような書類です
- 源泉徴収票
- 給与明細
- 確定申告書
- 所得証明書
カードローンの限度額を引き上げる方法・流れ
カードローンの限度額を引き上げるための手続きは、カードローン会社ごとに決められています。ここでは、一般的な手続きの流れについて解説します。詳細については、事前に契約中のカードローン会社に確認しておきましょう。
限度額引き上げの申し込み
限度額引き上げの申し込みは、主にカードローン会社の店頭、電話、ウェブサイトを通じて行います。収入証明書の提出が必要な場合もあります。
カードローン会社による審査
利用者から、限度額引き上げの申し込みを受け付けたら、カードローン会社による審査が始まります。審査日数は申し込み先によって異なります。
審査結果の連絡
審査結果の連絡手段は、電話またはメールです。夜間に申し込むと審査結果の連絡が翌営業日になるため、申し込みは日中のうちに済ませるとよいでしょう。
カードローンの増額審査で見られるポイント
カードローンの利用限度額を引き上げるためには、審査に通過しなければなりません。事前に審査のチェックポイントを把握しておくことで、対策を講じることができます。ここからは、増額の審査でチェックされるポイントについて解説します。
所定の利用実績はあるか
カードローン会社によりますが、利用限度額引き上げの申請には所定の利用実績が求められることがほとんどです。具体的には、概ね6カ月以上の利用が必要といわれています。そのため、新規契約してすぐに増額するのは難しいと考えましょう。
返済に十分な収入があるか
消費者金融では、カードローンの審査項目のひとつに、「年収の3分の1を超えてはいけない」というルールがあります。利用限度額引き上げの審査時も同様です。
カードローンの新規契約後よりも、昇給などで年収が増えていれば、年収の3分の1のルールをクリアできる可能性が高くなります。年収が高いほうが返済資金を確保しやすい状況にあるため、審査に通りやすいといえるでしょう。
延滞歴がないか
カードローンの延滞歴の有無も重要な審査項目です。毎月滞りなく返済できていれば信用が積み重なり、審査上は有利になります。
反対に、何度も延滞をしてしまっている場合は、利用限度額の引き上げを申し込んでも審査に通過することが難しくなるでしょう。カードローンを利用する場合は、延滞を発生させないように日ごろから計画的に利用することが大切です。
借入の総額や件数が多すぎないか
住宅ローン返済中の人でも、カードローンを申し込むことは可能です。しかし、住宅ローンの残債とカードローンの限度額の合計が多すぎる場合、増額の審査に通過することが難しい可能性があります。
カードローンの限度額には余裕を持たせましょう
カードローンの限度額は、返済能力の有無や収入面などを考慮して利用者ごとに決められます。また、利用の途中でも、審査に通過すれば限度額を引き上げることもが可能です。
限度額いっぱいまでカードローンを利用する予定がすぐにない人でも、急な資金需要に備えて限度額引き上げの申し込みだけでもしておくと良いかもしれません。
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