1級ファイナンシャル・プランニング技能士
岐阜県出身。10年以上の金融機関勤務経験を経て2021年5月独立。金融機関在職中の2019年3月、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。2020年12月、宅地建物取引士試験に合格。
車の走行距離は売買時に影響する?年式との関係は?
車を売るときの査定価格や買うときの購入価格には車の「走行距離」が大きく影響します。また、走行距離と同じくらい「車の年式」も大きなポイントとなります。
車を売る場合は、高額査定をしてもらいたい一方で、車を買う場合はできるだけ低価格で購入したいですよね。そこで今回は、車を売買する際の走行距離の目安や、年式との関係性などについて詳しく解説していきます。
車を売るときの走行距離の目安
車の査定価格を決める大きな要素に、「走行距離」があります。走行距離を確認すれば、車のおおよその寿命を把握できます。
最近は、走行距離が10万㎞を超えていても問題なく乗り続けられる車もありますが、一般的な車の寿命は「走行距離10万km以上」が目安です。査定価格を算出するうえでのひとつの区切りと捉えると良いでしょう。
車の査定に関わる走行距離は、キリのいい1万㎞、5万㎞、10万㎞以上があるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1万㎞なら有利な買取りが可能
車の走行距離が1万㎞未満なら、新車価格の半額から4分の3前後の価格で買い取ってもらえる可能性が高いです。1万㎞を超えた場合は若干安くなる傾向にあります。
ただし、車の走行距離が1万Km未満であっても、適切なメンテナンスを行っていなければ、劣化が進んでしまい期待する査定額に達しないこともあります。
5万㎞は査定額を分ける大きなポイント
走行距離が5万㎞未満か、5万kmを超えるかによって、査定額は大きく異なります。走行距離が5万㎞未満の車は、購入希望者も多く高額査定が期待できます。
購入後3年から5年未満で売却する場合の走行距離は、一般的に5万㎞未満であることが多いです。車検のタイミングやマイカーローンの支払いが終了する時期に買い替えを検討する方が多いからだと考えられます。
実際に、中古車として販売されているものには「3年落ち」や「5年落ち」、「走行距離5万㎞未満」といったものが多く見られます。走行距離5万㎞未満であれば、向こう5年間は乗れそうと判断されること、新車よりも低価格なことから、人気があるのです。
こういった需要を踏まえて、中古車販売店でも積極的に買取りに応じてくれることが多いです。走行距離が5万㎞に近づいたら、超える前に買取りに出す方が有利といえます。
走行距離10万㎞以上は買取りが難しい
走行距離が10万㎞以上の車は「過走行車」といい、車の寿命を迎える走行距離の目安とされてきました。現在は車の製造技術が進化し、10万km以上乗り続けられる車もありますが、走行距離が長い車をわざわざ買取る中古車買取り業者は多くないのが現状です。
つまり、状態が良い車であっても、走行距離が10万㎞以上あると中古車買取り業者を見つけるのは難しいといえます。
車を買うときの走行距離の目安
車を買う際の走行距離と価格との間には、どのような関係があるのでしょうか。走行距離がどれくらいであれば購入しても問題ないのか、その目安について見ていきましょう。
走行距離は1年で1万㎞が目安になる
車の走行距離は1年で1万㎞がひとつの目安となっており、年式と比較して走行距離が短い車はお得なことが多いです。たとえば、5年落ちの車であれば平均的な走行距離は5万㎞程度と考えられますが、3万~3.5万㎞であれば、お買い得な車といえます。
ただし、5年落ちであっても走行距離が1万㎞前後といったように極端に少なすぎる場合は注意が必要です。5年間の保有期間中に1万㎞前後しか走行しなかったということは、ほとんど車庫の中で眠っていた可能性があります。
車は乗らなければ劣化してしまい、定期的なメンテナンスを行っていなければ危険を伴います。中古車を購入するなら、走行距離が年式に比べて少なく、状態の良い車がお得といえるでしょう。
走行距離が「〇万㎞を若干超えた車」がおすすめ
車を買うなら、1万㎞・3万㎞・5万㎞を若干超えた車が狙い目です。走行距離が2.9万㎞と3.1万㎞で購入する場合で比較するとその差は2千㎞ですが、3万㎞を若干超えた車の方が安い場合が多く、コストパフォーマンスが良いです。
車を売る場合は、走行距離が3万㎞未満・5万㎞未満のうちに売ると高く売れる可能性が高まります。一方で、買う場合は3万㎞や5万㎞を若干超えた車の方が安く購入できる可能性が高くなるのです。
車の年式と走行距離はどちらを重視すべき?
車を売買する際は、ここまでの説明のように走行距離が大きなポイントになりますが、もうひとつ大事なのは「車の年式」です。いずれも、車の査定価格を決めるうえで大切なものですが、どちらを重要視すれば良いのでしょうか?
車の年式とは
車が製造された年や、国内で車が製造された年のことを「車の年式」と呼びます。一般的には、新しい車のことを「高年式」、古い車を「低年式」と言い、低年式は販売価格が安く、高年式になるほど販売価格が高いです。
そのため、車を売却する際は高年式であるほど査定額も高くなり、低年式になるほど査定額は低くなります。車を購入する場合は低年式の方が安く購入できますが、安全性に問題がないか、車の状態を入念に確認しましょう。
車の年式VS走行距離
車の年式と走行距離はどちらを重視すべきなのでしょうか?結論、「こちらです!」と明確に答えることはできず、「年式と走行距離のバランスを見る」ということが大切になります。
標準的な走行距離とは、1年間で1万㎞前後です。年式の割に走行距離が少ない車は、ほとんど乗らなかったと推測されるため、劣化やメンテナンス面でのリスクがあります。逆に、年式の割に走行距離が多い場合は高速道路の利用が多かったと考えられるため、各部品に不具合がないかを細かく点検しておくと安心でしょう。
走行距離が10万kmを超えた車は危険?
10万㎞を超えているからといって、その車が必ずしも危険というわけではありません。10万㎞というのはあくまでも目安のひとつであり、大切なのは車の状態です。
走行距離が10万㎞を超えた車の購入を検討している方は、以下をチェックすると良いでしょう。
- オイル交換など定期的なメンテナンスが行われているか
- 整備記録簿があるか
- 内装や外装の状態は良好か
- エアコン臭や異音がしないか
- 部品交換はしてあるか
チェック項目を参考に、10万㎞を超えた車の状況を丁寧にチェックして、危険ではないかどうかを見極めましょう。
走行距離と年式のバランスを見極めましょう
車の走行距離は、売却時や購入時の価格に大きな影響を与えます。中古車を購入する際は、走行距離や年式のバランス、車体の状態を丁寧にチェックしてから購入しましょう。
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本記事は2022年4月1日の情報に基づいて作成しておりますが、将来の制度等を保証するものではありません。