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国の教育ローンの審査とは?銀行の教育ローンと比較しながら違いを解説!

国の教育ローンの審査とは?銀行の教育ローンと比較しながら違いを解説!

「教育費の借り入れをしたいけれど、どこから借り入れたら良いのだろう?」と悩んでいませんか?教育費の借り入れには、奨学金や国の教育ローン、銀行の教育ローンを利用することができます。

子どもの教育費は多額になるため、借り入れ先を慎重に検討してから申し込むことが大切です。この記事では、国の教育ローンと銀行の教育ローンの違いを中心に、どちらを選ぶべきかの判断基準を紹介します。教育費の借り入れ先に悩んでいる人は、参考にしてください。

教育費の借り入れ先

子どもが大学や専門学校などの高等教育機関に進学するためには、多額の学費を用意しなければなりません。教育資金の準備が不足する場合は、借り入れを検討することになるでしょう。

教育費の借り入れ先としては、奨学金や国の教育ローン、銀行の教育ローンが挙げられます。それぞれについて、詳しく解説します。

奨学金

奨学金とは、経済的な理由で進学が困難な学生に学費を援助する制度のことです。奨学金制度は、地方自治体や大学などさまざまな団体や機関が運営しています。

奨学金には、返済不要の「給付型」と返済が必要な「貸与型」があります。貸与型の奨学金は、学生本人名義で借り入れする点を理解しておきましょう。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金

多くの学生が利用している奨学金制度が日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。JASSOの奨学金には、給付型、貸与型の第一種(無利子)、第二種(有利子)の3種類があります。

給付型の奨学金には、学生の学力基準と家庭の収入基準が設けられています。これは、経済的な理由で進学が困難な学生を支援する目的があるためです。

貸与型の奨学金は、給付型の奨学金と比較して、借り入れるための基準が緩やかです。さらに、貸与型の奨学金のうち、無利子の第一種よりも有利子の第二種の方が比較的借り入れがしやすいといえます。

国の教育ローン

国の教育ローンの借り入れ限度額は、子ども1人につき350万円以内(一定の要件を満たす場合は、子どもひとりにつき450万円まで)、返済期間は最長15年です。

2021年12月現在の金利は年1.65%(固定)

ひとり親家庭や世帯年収200万円以内の家庭などに対しては、金利が優遇されます。受験前でも申し込みが可能なので、進路が決まったら早めに申し込むと良いでしょう。

国の教育ローンの年収の上限は?

国の教育ローンには、子どもの人数に応じた世帯年収(父母の合算)の上限があります。給与所得者は収入金額、自営業者などは所得金額(収入から経費を差し引いた金額)で判断します。子どもの人数ごとの世帯年収の上限は以下のとおりです。

子どもの人数 世帯年収(所得)の上限額
1人 790万円(600万円)
2人 890万円(690万円)
3人 990万円(790万円)
4人 1,090万円(890万円)
5人 1,190万円(990万円)

カッコ内の金額は事業所得者の場合の所得上限額です。

銀行の教育ローン

国の教育ローンを借り入れるためには世帯年収の上限がありますが、銀行の教育ローンであれば、世帯年収に上限はありません。進学に関わる費用であれば、さまざまな用途に利用できる利便性の高さも、銀行の教育ローンを利用するメリットです。

銀行によっては、教育ローンの申し込み時に「団体信用生命保険」に加入できる場合があります。団体信用生命保険とは、被保険者がローンの返済中に死亡や、高度障害状態になった場合に保険会社からローンの弁済を受けられる商品です。

カードローン型教育ローンとは?

銀行の教育ローンには、「証書貸付型」と「カードローン型」の2種類があります。証書貸付型とは、希望額を一括で借り入れし、毎月返済していく方式です。

カードローン型は、契約者ごとに決められた限度額(極度額)の範囲内で、インターネットバンキング、ATM等で何度でも借り入れができます。毎月の返済は通常利息のみですが、随時返済することも可能です。子どもの卒業後は、証書貸付型に切り替えて毎月返済していきます。

銀行の教育ローンと国の教育ローンの違い

銀行の教育ローンと国の教育ローンはそれぞれ特徴が異なるため、十分比較してから選択することが大切です。適用金利だけではなく、借入れできるまでの期間や団信に加入できるかどうかなども含めて検討すると良いでしょう。ここからは、それぞれの項目ごとに詳しく説明します。

利用制限

国の教育ローンは、子どもの人数に応じて、世帯収入の制限があります。一方で、銀行の教育ローンの場合は世帯収入による利用制限はありません。銀行で教育ローンを借り入れるためには、銀行独自の審査に通過する必要があります。

適用金利

国の教育ローンの金利は固定金利で、2021年12月現在で年1.65%(固定)です。一方、銀行の教育ローンの場合は変動金利であることが多いです。変動金利は、短期プライムレートを基準として借り入れ利率の見直しが行われます。

国の教育ローンの最新の金利情報については日本政策金融公庫のHPをご確認ください。

お金の受け取り方

証書貸付型の教育ローンは、希望した借入額を一括で受け取ります。これに対して、カードローン型教育ローンは、必要な分をATMなどからその都度借り入れできます。国の教育ローンは証書貸付型のみです。銀行の教育ローンには証書貸付型とカードローン型があり、銀行によって取り扱うタイプが異なります

保証制度

国の教育ローンを利用するためには、保証料の支払いもしくは、連帯保証人を立てる必要があります。銀行の教育ローンの場合の保証制度は申し込む銀行や商品によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

借り入れまでの期間

国の教育ローンの場合、申し込みから借り入れまでの期間は、通常約20日です。ただし、入学シーズン(10月~3月)は申し込みが多く、借り入れまで2〜3ヶ月程度かかる場合もあるため、注意が必要です。入学金や授業料などの振込日が事前にわかっている場合は計画的に申し込みましょう。銀行の教育ローンの場合は、銀行の審査スピードに左右されるため、借り入れまでの期間を事前に確認するとよいでしょう。

団体信用生命保険

国の教育ローンには団体信用生命保険の取り扱いはありません。一方、銀行の教育ローンでは、団体信用生命保険に加入ができる場合があります。借主が死亡または高度障害状態となった場合に、保険金をローンの返済に充てられるので、加入を検討するとよいでしょう。

銀行の教育ローンがおすすめな人

銀行の教育ローンは、国の教育ローンの利用条件に合わなかった人や、急な教育費の出費に備えたい人に向いています。教育費であれば、幅広い用途に利用できる利便性の高さも銀行の教育ローンの魅力です。銀行の教育ローンは、主に次のような人におすすめします。

早くお金を準備したい人

国の教育ローンは、申し込みの多い時期には借り入れまでに時間を要します。しかし、学校に納入するお金には期限があり、早急に資金が必要になるのはよくあることです。その場合、借り入れまでの期間が短い銀行の教育ローンが役立ちます。

奨学金や国の教育ローンが利用できない人

奨学金や国の教育ローンの利用条件に当てはまらなかった家庭でも、教育資金の借り入れが必要な場合があります。そんな時におすすめなのが銀行の教育ローンです。銀行の教育ローンは、銀行の審査に通過すれば、教育資金を借り入れできます。

高額の学費がかかる人

私立大学や医学部、薬学部に進学した場合、国の教育ローンを利用しても学費が不足することが考えられます。国の教育ローンと銀行の教育ローンは併用が可能であるため、高額な学費の支払いにも備えられます。

在学中の急な支出に備えたい人

大学や専門学校在学中に、急に大きな支出が生じることも考えられます。銀行が取り扱うカードローン型の教育ローンなら、限度額の範囲内でいつでも必要な分を借り入れできます。すぐに借り入れする必要がなくてもあらかじめカードローン口座を作成しておくと安心です。

国の教育ローンがおすすめな人

ひとり親や、一定の世帯年収以下の家庭は国の教育ローンの優遇制度を受けられるため、利用を検討してみると良いでしょう。学力基準や世帯年収の基準に当てはまり、ローンの金利を抑えたい人は、国の教育ローンの申し込みをおすすめします。

ローンの金利を抑えたい人

国の教育ローンの適用金利は一律で、固定金利の年1.65%(固定)です(2021年12月現在)。教育ローンの借り入れにおいて、金利を抑えたい人は、国の教育ローンが第一候補となるでしょう。

最新の金利情報については日本政策金融公庫のHPをご確認ください。

ひとり親や一定の世帯年収以下の家庭

国の教育ローンは、ひとり親や一定の世帯年収以下の家庭に対して金利を優遇しています。国の教育ローンの利子補給を行っている自治体もあるので、調べてみるとよいでしょう。また、奨学金と国の教育ローンは、併用も可能です。

国の教育ローンを利用できない場合は銀行の教育ローンがおすすめ

国の教育ローンを申し込むためには、学生の学力に一定の基準が設けられています。また、保護者名義で申し込むことができますが世帯収入の上限があり、すべての人が利用できるわけではありません。

一方、銀行の教育ローンは審査に通過すればすべての方が利用できます。世帯収入に上限がなく、保証人が原則不要なので利用しやすいといえます。

八十二銀行からのお知らせ
教育ローンのご相談は八十二銀行へ

教育ローンを検討している方は、ぜひ八十二銀行の教育カードローンをご検討ください。教育カードローンは、極度額の範囲内であればインターネットやATMで何度でも借り入れ可能です。

WEB契約限定のガン保障特約付き団体信用生命保険に加入すれば、万が一にも備えられます。審査結果も最短数分で分かるため、まずは仮審査を申し込んでみてはいかがでしょうか。

監修者

中村 奈津紀

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
岐阜県出身。10年以上の金融機関勤務経験を経て2021年5月独立。金融機関在職中の2019年3月、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。2020年12月、宅地建物取引士試験に合格。

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