自動車を買うときの手続きの流れと必要書類を徹底解説！

自動車を購入するためには様々な手続きを踏む必要があります。自動車を購入するのが初めての人にとっては、わからないことや不安なことも多いでしょう。

この記事では、自動車を買うときに必要な手続きや書類、支払方法を解説します。疑問点は事前に解消して、スムーズに車を購入するための参考にしてください。

自動車の購入に必要な書類

自動車の購入の際はさまざまな手続きがあり、都度、書類の提出が必要です。まずは、自動車の購入時に準備すべき書類を紹介します。

印鑑証明書

普通自動車の売買契約書には、実印の押印が必要です。そのため、契約書に印鑑証明書を添付しなければなりません。印鑑登録をしていない人は、市区町村の役所で印鑑登録をすませましょう。

住民票

軽自動車の購入時には住民票の提出が必要です。住民票は、住んでいる市区町村の役所のサービス窓口にて取得できます。マイナンバーカードがあれば、コンビニでも取得できるため便利です。

自動車検査証（車検証）

車検証は、自動車保安基準に適合していることを証明するために運輸支局が交付する書類で、通常、販売店が準備します。車検証には車両や所有者に関する情報が記載されており、その情報を元に任意保険に加入します。

自賠責保険証

車を持つすべての人は、自賠責保険への加入が義務付けられています。そのため、自賠責保険は強制保険とも呼ばれます。自賠責保険加入の手続きは販売店が行ってくれる場合がほとんどです。自賠責保険に加入すると、自賠責保険証が発行されます。

委任状

自動車の登録や名義変更など、購入時に必要な手続きを販売店の担当者などに代行してもらう場合、委任状が必要です。購入者本人の自署や押印をした委任状を、手続き書類に添付して使用します。

車庫証明書

普通自動車を保有するのであれば、車の保管場所が必要です。自動車を置くスペースがあることを証明する書類が車庫証明書です。車庫証明書の発行に必要な書類は次のとおりです。

• 自動車保管場所証明申請書
• 保管場所標章交付申請書
• 権原書面　自分の土地に駐車する場合：保管場所使用権原疎明書面（自認書）
  駐車場を借りる場合：保管場所使用承諾証明書（必要事項が記載された契約書のコピーも可）
• 所在図及び配置図

書類は警察署で受け取るか、警視庁のサイトからダウンロードできます。なお、軽自動車の場合、車庫届出が必要な地域と不要な地域があります。事前に確認して、必要であれば車庫届出を行ってください。

自動車を購入する方法・流れ

ここからは、自動車を購入する方法と、購入の流れを解説します。スケジュールに余裕を持って進めていきましょう。

自動車購入の予算を決める

自動車を所有するには、車体代金だけではなく、自動車税、自動車保険、車検費用、ガソリン代、駐車場代などのランニングコストがかかります。そのため、家計が苦しくならない予算を設定することが大切です。一般的には、年収の半分くらいの車両価格を目安とするのがよいと言われています。

欲しい車の条件を決める

家族構成や自動車の使用目的によって、購入する車種を決めましょう。家族でのレジャー使用がメインならワンボックスタイプ、通勤通学用に1人で乗るならコンパクトカーなど、目的に合わせて車種を絞っていきます。予算などの関係で新車にするか中古車にするかも検討しておきましょう。

購入する店を決める

予算に基づいて購入する車種を決めたら、購入する店を決めます。新車であればディーラー、中古車であれば中古車販売店で購入するのが一般的です。最近ではオークションなどでも車を購入することができるので、じっくりと情報を収集するとよいでしょう。

販売店にコンタクトを取る

購入する店が決まったら販売店に連絡を入れます。販売店のウェブサイトで見つけた中古車が気に入った場合は、在庫を確認しましょう。

店舗訪問・現車確認

販売店に連絡が取れたら店舗に行き、現物を確認しましょう。できるだけ試乗し、イメージとかけ離れていないか、希望通りであるかを確認しておきましょう。

見積もり

車体価格の他に、オプションや法定費用なども含めた見積もりをしてもらいます。見積書の内訳をよく確認して、不要なオプションが盛り込まれていないかなどを確認しておきましょう。

契約手続きと必要書類の作成

不明点は契約前に確認し、見積もりに納得出来たら契約手続きをします。必要な書類は余裕を持って準備しておきましょう。

購入代金の支払い

自動車購入の支払い方法は、現金一括払いのほか、カーローン、残価設定クレジットなどから選べます。詳しい内容を後述しましたので、参考にしてください。

納車

納車までの期間は、新車であれば1カ月から2カ月程度、中古車の場合は1週間から2週間です。ただし、メーカーの生産状況や販売店の都合によっては、納車までの期間が長期化する場合もあります。

自動車を購入する際の注意点

車は大きな買い物であるため、事前の確認事項が多いです。ここからは、自動車を購入する際の注意点を解説します。

下取り車の買取相場を調べておく

車を買い替える場合、買い替え前の自動車の売却代金を新しい自動車の購入費に充てることができます。売却には、新しい自動車を買うときに販売会社を下取りしてもらう方法か、買取業者に買い取ってもらう方法があります。

下取り車の査定額は業者によって差があるため、相見積もりを取り、おおよその相場をつかんでおきましょう。販売会社の下取価格に納得できなければ、高く買い取ってくれる業者に売ることができます。

中古車を購入する場合は保証を十分に確認する

中古車を購入する場合、乗ってみると思わぬ欠陥が見つかることがありますので、保証内容や保証期間を十分確認しておくことが大切です。保証サービスなどの書面が交付された場合は、なくさないように注意しましょう。

カーローンを組む場合は無理のない返済計画を立てる

カーローンの借入限度額は、申込人の属性によって異なります。ローン審査に通ったとしても、借入額が大きすぎると返済額も増え、家計が圧迫されるため注意が必要です。カーローンは、入念な返済計画を立ててから、無理のない範囲で利用することが大切です。

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自動車を購入する時の支払い方法

自動車の支払い方法は、複数の選択肢の中から選ぶことができます。シンプルな現金一括払以外にも、カーローン、残価設定ローンなどがあるため、詳しく紹介します。

現金一括払い

現金一括で購入すれば、金利を負担することなく自動車を手に入れられます。現金一括払いをしてしまえば、自動車は自分名義になるので、カスタマイズや売却も自由です。現金一括払いは、貯蓄額や家計に余裕がある場合におすすめの方法です。

カーローン

カーローンは、自動車の購入代金の一部または全額を分割払いする方法です。カーローンは、銀行やディーラーで取り扱っています。

一般的に銀行のカーローンは金利が低く、ボーナス払いや繰上返済など家計の状況に応じた柔軟なプランを立てられます。ディーラーローンは、車の購入と同時に手続きができるため、手間がかかりません。銀行ローンに比べて金利が高いことや、完済までは車が自分名義にならない点に注意が必要です。

残価設定クレジット

残価設定クレジット（残クレ）はディーラーで取り扱うローンの一種です。車体価格から下取価格（残価）を差し引いた金額を分割払いするため、毎月の返済額を抑えられます。ただし、利息は残価も含めた車体価格全体にかかるため、総支払額は銀行のカーローンに比べて多くなります。

カーリース

カーリースは自動車を購入せず、リース会社から車を一定期間借りてリース料を支払う方法です。リース料には車両代の他に自賠責保険、自動車税、車検費用が含まれているため、自動車保有にかかる支出を一定にできます。その反面、契約終了後の査定額を保つため走行距離の上限などの縛りがあります。また、原則として解約ができず、解約するには違約金を支払わなくてはなりません。

クレジットカード払い

販売店によっては、自動車購入においてクレジットカード払いができる場合があります。自動車をクレジットカード払いで購入すると、多くのポイントが付与され、家計の助けになります。クレジットカード払いをした分の引き落としは翌月以降なので、資金を準備する時間ができる点もメリットです。

自動車を購入するために必要な手続き内容を事前に把握しておきましょう

自動車を購入するためには数多くの準備や手続きが必要です。希望する自動車を、納得できる条件で購入できるように、じっくりと比較検討をしましょう。自動車の支払い方法は、複数の選択肢の中から選ぶことができます。それぞれの特徴を理解して、自分に適した方法を選びましょう。

監修者

中村 奈津紀

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
岐阜県出身。10年以上の金融機関勤務経験を経て2021年5月独立。金融機関在職中の2019年3月、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。2020年12月、宅地建物取引士試験に合格。