企業、団体をクライアントとし、事業・分野ごとにあらゆる経営支援を行う営業渉外部・コンサルティング営業グループ。信州の基幹産業としてさらなる成長が望まれる農業に特化して設立されたアグリビジネス部門では、新規就農をはじめ販路開拓、6次産業化などをサポートする一方、数多くのビジネスマッチングの機会も提供している。

銀行ならではの視点とノウハウを駆使し、
新しい農業への挑戦をサポート。

地元のために何かしたい、
熱い志がこの道を選ばせた。

長野県には様々な産業が根付いている。ものづくり県と称されるだけに製造業が大きな比率を占めており、有力企業も数多く存在するが、長野県の力はそれだけに留まらない。インバウンド集客に期待がかかる観光業とともに、再び注目されているのが農業だ。
八十二銀行では国が推進する農業改革などを追い風に、2006年より農業関連分野を支援する体制を整え、営業渉外部に専従のアグリビジネス担当を置くに至った。現在、その任に当たるのが片桐だ。
大学時代、金融関係企業を中心に就職活動をしていた片桐は、都市銀行の説明会へも足を運んだと回想する。「確かに都市銀行ではグローバルでダイナミックな仕事ができる。でも、私は自分の愛する故郷のために何かしたい、地元の産業に携わりたい、と考えていて、その思いが当行の門をたたかせました」。
入行してアグリビジネス担当となった今、まさに志が具現化したと言えよう。だが、支店勤務時代に農業関係の案件を扱った経験はあったものの、専門的な知識はほとんどなく、着任当初は戸惑いが先に立った。「農家のお客さまと話したり、行政機関へヒアリングに行ったり、試行錯誤の日々。その中で長野の農業をどう発展させていけばいいのか、自分なりの取組み方と方向性を見つけていきました」。

新しい農業を目指す、
お客さまを支える我々もまた
挑戦者。

片桐にはアグリビジネス担当となって忘れられない案件がある。それは、県外からの新規就農者への支援だ。
「もともと首都圏でサラリーマンをしていた方でしたが、将来は自分のワイナリーを持ちたいと、縁もゆかりもない長野へ移住していらしたのです。ご相談を受けて、どんな品種を栽培していけば良いのかなど、まずは一からのリサーチ。決して平坦な道のりではありませんでしたが、無事に資金も整い、念願かなって農家への転身を果たされました」。
農業分野の金融支援は、県内では様々な金融機関が実施している。「今の農家さんが求めているのは、既存にない販売流通ルートをはじめ、新しい情報やツールです。たとえば、輸出をしたいとか、農産物に付加価値をつけたいと相談された時、当行は一緒に挑戦できる。新規就農や6次産業化など新しい農業をやろうとしている人と同じ、チャレンジャーという立場で支援できるのが当行の強みです」と片桐は闘志を燃やす。
そうした八十二銀行ならではの販路拡大支援の一環としてオープンしたのが、東京有楽町にある『Nagano Frais Marché ao ao(ナガノ・フレ・マルシェ・アオアオ)』だ。ここのマルシェでは長野直送のフレッシュな果物や野菜が並び、首都圏の多くの人々が訪れる。生産者の顔や住所が分かるので、購入者が気に入れば次回は直接連絡して野菜などを送ってもらえる。最近は飲食店からの引き合いも増え、BtoCだけでなくBtoBの取引先拡大にも役立っていると評判だ。『aoao』のネーミングライツは八十二銀行が保有しており、新鮮さを表す“青々”と、出会いを願う“会おう”の意味合いが込められていると言う。片桐がサポートしてきた農家たちの挑戦は、未来に向けてまたひとつ大きな実を結んだのだ。

クライアントの今後を
思えばこそ、
時には議論も辞さない。

「一流の地方バンカーになるのが目標」と語る片桐。「かつて自分がお世話になった先輩の中に、理想のバンカー像があります。どんな時も『お客さま志向』に徹していて、ひたむきで熱い。お客さまの願いを実現するためならあらゆる手を尽くす、そんな姿勢で仕事をする先輩でした」。
その先輩は、時にはお客さまに真っ向から反論し、とことん議論することも厭わなかったと振り返る。「社長の考えでは事業が失敗しますと、お客さまに対してもはっきり進言する人でしたので、横で見ていてハラハラすることもありました。でも、すべてはお客さまを思えばこそ。将来までずっとお客さまと一緒にやっていくという覚悟があるからこそ、議論を戦わすことができるのです」。
農業をはじめとする地元の産業を支えていくためにも、これからの地方銀行は個々のお客さまの課題に対して今以上に親身に解決策を提供していくことが求められる。どこよりも身近で頼りになり、愛される銀行であるために、アグリビジネス担当として日々の仕事に邁進しつつ、片桐の挑戦は続いていく。

キーワード

6次産業化

農林漁業者(1次産業)が、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ地域経済を豊かにしていこうとするもの。「6次産業」という言葉の6は、1次産業の1×2次産業の2×3次産業の3のかけ算の6を意味している。近年注目を集め、八十二銀行もその支援に注力している。本文に戻る